ふつう、半日陰の道路などに多い。当地の群生は見事だったが、今まで見たものより、少し乾いてすっきりした感じだった。

ナガバノタチツボスミレ（長葉立坪菫）

スミレ科　スミレ属

参考　☜

　根生葉は心形だが、茎生葉が長くなる傾向が見られ、葉色は暗（深い）緑色で葉脈が紫色を帯び、托葉が粗く裂けていること等から、ナガバノタチツボスミレと思われるが、距が白いことが気になる。

　全国に分布。山地や原野の湿った林床に生える。形状に変異が多い多年草で、成長すると高さは50～60㎝になる。葉は2個、楕円形の小葉が7個から15個付く。球茎は平たい円形で地下にある。偽茎は葉柄下部の2つの葉鞘（ようしょう）部分が重なって出来たもので、紫褐色のまだらな模様がある。名は、この模様がマムシに似ていることによる。雌雄異株。花期は4～6月。花茎を直立させて開花する。苞（仏炎苞）は紫色に近く、白線がある。なかには苞が緑色のものもあり、アオマムシグサまたはカントウマムシグサと呼ばれる。花のつき方（花序）は肉穂花序の代表例で、苞の中にまっすぐ立つ。

　　本州東海地方以西、四国、九州に分布。日当たりの良い林縁に生える。高さ5〜10ｍ、大きいもので30m。樹皮は灰色〜褐色。縦に浅く裂ける。葉は互生。奇数羽状複葉で長さ20〜30㎝。小葉は長さ5～10㎝の披針形で、5〜7対付く。柄はほとんどない。先端は尖り、鋸歯がある。基部は切形または円形で左右不相称。花期は6月。雌雄同株。新枝の先に穂状花序を数個直立する。頂生の1個が雌花序で長さ2㎝、そのまわりに長さ4〜10㎝の雄花序が10個ほど付く。果実は堅果。果穂は長さ2〜3㎝の卵状楕円形で、苞が密に重なる。

　青紫色の鮮やかな花を付ける。開花後、根元から横に這う長い走出（無花）枝を出し、先端から根を出して新しい株を作る。

　本州関東地方南部～近畿地方南部の太平洋側、四国、九州に分布。林縁で低木に絡まって伸びるつる性の半低木。ややまれな植物で、一定の箇所に小群生するが、少し離れると全く見かけなくなる。葉は長い柄があり、1回3出複葉。小葉は長さ4～9㎝の卵形で普通さらに2～3裂し、少数の鋸歯がある。花期は4～6月。新枝の基部の葉腋から花柄を出し、広鐘形の花を下向きに1個付ける。花柄には軟毛があって、中ほどに1対の小苞がある。花弁はない。萼片は4個あり、黄白色で花弁状。長さ1.5～2㎝の広楕円～卵形で先は鈍く、縁と外面に白い軟毛がある。雄しべは多数あって花糸は無毛、乾くと黒くなる。葯は黄色。雌しべも多数で、花柱は長さ2～2.5㎝。果実は長さ4～5㎜の扁平な卵形の痩果。