北海道、本州中部地方以北に分布。同科同属のイタドリより大型で、高さは1～3、4mにもなり、大きな群落をつくる。茎は太くて直立し中空である。葉は広卵形で大きく、下面は粉白色を帯びる。花期は7～8月。雌雄異株。花は白色で細かく枝先や葉腋に円錐状に群がって付く。雄花は上向きに立ち上がって付き、雌花は果時に卵形に大きくなり、垂れ下がる。

　本州中部～近畿地方にアキギリが分布するが、富山県と石川県のものをオオアキギリとして区別することがある。アキギリ

より大型という意味だが、草丈がやや大きい程度で花の大きさはあまり変わらず、学術的には区別しないとされている。葉は対生し、大きさは10～15㎝で長さより横幅が広い。葉の基部が矢尻形か矛形の様相で、先端はあまり尖らず、鋸歯がはっきりしているが不揃い。花期は8～10月。あまり分枝をしない茎先に総状花序になり、長さ3～4㎝の紫色で、唇形の小花を多数咲かせる。

　この時初めて聞いて知ったもので、その後も意識して確認した記憶がない。北海道、本州中部以北に分布。ダケカンバより標高が低い所に生育する。葉はカバノキ科では一番大きく、葉脈が多い。またカバノキ科の中では一番大きく育ち、幹の径は1mにも達する。しかも、材は緻密で美しいため最高級品のひとつとされる。

　新潟、富山県周辺の高山の草地に生息する日本固有種。大形の多年草。 茎は直立あるいは斜上し、枝は分枝しないかわずかに分枝する。 開花期には根生葉はない。葉形は広楕円形で葉幅は広く浅い鋸歯がある。 頭花は紅紫色で横向きに咲く。 総苞は鐘型で、粘らない。

　高さは50～150㎝になり、茎は4角になる。葉は対生し、3角状広卵形で先端は鋭くとがり、基部は広いくさび形、葉柄の翼となる。葉は薄く、縁には鋸歯がある。茎の上部の葉腋から集散花序を出し、それが集まって大型の円錐花序になり、多数の花を付ける。花冠は長さ5～6㎜になる暗紫色の唇形。萼は5裂して長さ2.5㎜。

　高さは50～100cmでシソ科としては大型。葉は対生し、長楕円～広披針形で、長さ10～25㎝。葉の先端は尖り、基部はくさび形になって葉柄に続く。鋸歯がある。花期は9～10月。茎先に花序を付ける。花は淡黄色の唇形花で密に付く。萼は短い筒状で5裂。花冠は萼より長い筒状で、上唇は2裂、下唇は3裂する。長い雄しべが4個、柱頭が2裂する雌しべが1個あり、ともに花外に長く突き出る。

　高さ1.5ｍの大型の草本。草原や林縁に生育。水湿地や渓流沿い等、湿った明るい場所に多い。地下に太い地下茎があり、直立する茎を出して群生する。葉は互生し、長楕円形で長さ13～18㎝。両面有毛でざらつく。花期は8～9月。径1.5㎝の白い頭花をたくさん付ける。この頃には下の葉は枯れる。ゴマの匂いがするわけではなく、ゴマナの名前の由来は不明。

　亜高山～高山帯に分布。草原地帯に生育する。茎は単一で直立し、高さは20～30㎝。葉は対生でへら形。花期は7～8月で、黄色い花を一輪つける。別名【キングルマ（金車）】。名は、葉の形が兎の耳を思わせることによる。　

　中部地方以北の主に日本海側の亜高山～高山帯に分布する。オトギリソウの高山型。高さ10～30㎝。葉は長さ4㎝の楕円形で、全体に黒点が散らばる。花期は7～8月。黄色い5弁花を咲かせる。（とは言え、オトギリソウの同定は難しすぎて、現地の図鑑等を確認して納得するしかない。）

　茎は枝分かれして、高さは30～100㎝。茎に下向きの毛が密生する。葉は互生し、短い葉柄がある。葉身は長さ10～30㎝になる長卵～卵形で、先端は鋭くとがり、基部は広いくさび形か切形、全縁で剛毛が密生する。葉の表面は深緑色で短毛が生え、裏面は白い綿毛に覆われる。花期は6～10月。茎先に円錐花序を付け、黄白色の小さい花を多数付ける。萼は5深裂し、裂片は長さ2～3㎜になり、花弁状になる。花弁は無い。

　高山帯の湿った場所でみられ、高さ3～15㎝。茎は赤紫色を帯び、基部が長く這い、節から細い匐枝を出す。茎には低い4稜がある。葉は対生する単葉で、長さ0.5～1.2㎝の卵状長楕円形で、厚みがある。茎の上部に1～数個の花を上向きにつける。花冠は長さ1.5～2.2㎝の筒状鐘形で先が5裂し、青紫色。花冠裂片の間には狭三角形の副片が発達し、副片の先は不規則に切れ込む。花冠裂片も副片も平開する。

　本州中部地方以北と四国（剣山）に分布。高山の草原や礫地に生育する。茎は直立し、高さは10～45㎝になる。全体に開出した褐色の長毛と白色の線形の圧毛が目立つ。根出葉がよく発達し、花時にも残る。茎に互生する葉は少なく小さい。花期は7～8月。茎先に2～12個の頭花を上向きに付ける。総苞は広い筒型で黒色を帯びる。総苞片は2列になり、外片は長さ3～4.5㎜の披針形で先端がとがる。頭花は黄色で、径1.5～2㎝になり、舌状花のみで構成される。

　亜高山～高山帯の湿った草原に生える。茎は直立して0.7～1.5mになる。葉は互生し、3中裂～深裂し各裂片はさらに2～3裂する。終裂片は披針～卵状披針形。ホソバトリカブトより切れ込みは浅い。花期は8～9月。茎頂と上部の葉腋から花序を伸ばし5～10個の青紫色の花を付ける。花柄には開出毛と腺毛が混生する。花弁状の萼は5個あって開出毛が密生する。花弁は2個でイの字形で頂萼片の内側にある。雄しべは多数あり、ふつう無毛で、雌しべは3～5個ある。

　北海道、本州中部地方以北に分布。高山の礫地、草原に生える。草丈は20～80㎝。葉は奇数羽状複葉で、11～25個の小葉からなる。小葉は長さ1～3㎝の狭卵～狭楕円形で、先は円形。托葉は狭披針形。花期は7～8月。花は長さ8～23㎝の総状花序となり、蝶形の花を10～30個付ける。花は長さ1.2～2㎝で黄白色。竜骨弁は旗弁。翼弁より２㎜以上長い。萼は５中裂し、長さ4～6㎜。

　北海道、本州、四国（剣山）に分布。山地の明るい岩礫地、川原に生える。草丈5～40㎝。茎は基部から上部まで枝を分け、毛が多い。毛の生え方には変異が大きい。根出葉はロゼット状に多数付き、倒披針形で羽状に深裂し、長さは2～10㎝。先は尖り、両面に毛があり、短い柄がある。茎葉は細く線形で長さ1～5㎝、下部の葉はわずかに鋸歯があるが、上部の葉は全縁で、基部は茎を抱かない。花期は5～8月。花は短い総状花序となり、花弁は４個、倒卵形で白色～淡紅色、長さ4～6.5㎜。　

　北海道、本州近畿地方以北に分布。低山～亜高山帯の林内、草地に生える。草丈1.5～2m。茎は中空。葉は３出葉または羽状の５出葉で、小葉には鋭い切れ込みと鋸歯がある。つやはない。花期は5～7月。花は茎の先に大きな複散形花序となって多数付き、中心部の花は小さく、一番外側の花弁が大きく２つに裂ける。果実（分果）は薄く、倒卵形。

オノエイタドリ（尾上虎杖）

タデ科　イタドリ属

未設定　出会った所　 那須岳　至仏山　立山室堂

　北海道、本州中部地方以北に分布。高山の砂礫地、荒地に生える。草丈は30～50㎝。イタドリの高山型で草丈が低く、全体に小さい。別名【フジイタドリ】富士山に多い。葉は卵形で、基部は切形。花期は7～8月。雌雄異株。花は白色または淡い紅紫色。花色が赤いものを【メイゲツソウ】と呼ぶことがある。

　北海道、本州中部地方以北に分布。山地～深山の沢沿いや、やや湿った場所に生える。高さは1.5-2m。葉は茎に互生し、奇数羽状複葉で葉柄があり、頂小葉は大きく15～25㎝になり、掌状に5裂する。葉柄に付く側小葉は小さく目立たないが、葉柄の付け根にある托葉は茎を耳状に抱き目立つ。花期は6～8月。白色かときに淡赤紫色の小さな5弁花を散房状に付け、箇所には短毛が密生する。

　全国に分布。山地の湿った草地にやや稀に生える。高さは40～80㎝。葉は対生する。下部の葉には長柄があり、羽状に全裂し、裂片に深い鋸歯があり、卵状長楕円形。上部の葉は葉柄が短く、裂片は広披針形である。花期は5～7月。オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせる。雄しべは4本で、花冠の径は3㎜。名は、ポツポツとした蕾が鹿の子絞りに見えることによる。

　北海道、本州、四国に分布。亜高山の湿った草地に生える。草丈は50～100㎝。茎は太くて四稜があり、曲がった毛がある。葉は対生、葉身は長さ5～14㎝の広卵～広披針形、先は鋭尖頭、基部は円形、鈍い鋸歯があり、両面毛がある。葉柄は長さ1～10㎜。花期は7～8月。花は茎の上部の葉腋に輪散花序となり、しばしば葉が小さくなって断続的な花穂状となる。花冠は紫～青紫色の唇形花、長さは2.5～3㎝、下唇は３裂し、中央裂片には紫色の斑点がある。

　北海道、本州石川県以北に分布。茎の高さは30～70㎝。茎には灰白色の綿毛が密生する。葉は無柄で茎に互生し、形は線状披針形。葉の表面はつやのある緑色だが、裏面は茎と同じ灰白色の綿毛が密生する。葉脈は3本あり、縁は全縁でやや裏面に巻き込む。花期は8～9月。茎の上部に淡黄色の頭花を散房状に付ける。白いカサカサした花びら状のものは総苞片。

　北海道、本州中部地方以北に分布。亜高山〜高山帯の草地、砂礫地に生育する。茎の高さは15～30㎝。茎中部の葉は長さ2～14㎝の惰円～広披針形で、葉柄に翼がある。花期は8～9月。黄色の径1.2～1.5㎝の花を咲かせる。別名【コガネギク】アキノキリンソウの高山型で、花が頂部に固まって付く。

　本州北アルプスの北部に分布。低山地の上部～高山帯の草地、林縁に生える。t草丈は60～150㎝。茎は分枝しないか上部で僅かに分枝する。葉は花時には枯れ、茎葉は狭長楕円形で、全縁～鋸歯縁あるいは羽状に浅裂する。トゲは長さ2㎝。花期は7～9月。頭花は２～5個または単生する。総苞は鐘～椀形で径2～3㎝、紫色を帯びることが多い。総苞片は6～7列、やや開出または短く反曲する。

　北海道、本州中部地方以北に分布。亜高山～高山帯の草地に生える。草丈は7～35㎝。タカネニガナに似るが、全体にやや大きい。根出葉は楕円形で、長さ3～8㎝。茎葉は茎を抱く。
花期は7～8月。頭花は5～10個付き、黄色で径2㎝。

　北海道、本州中部地方以北に分布。高山の日当たりの良い草地、岩礫地、砂礫地に生育する。茎は直立、上部は分枝し、高さは10～30㎝になる。葉は長い葉柄があり、2～3回羽状複葉。小葉は不ぞろいに分裂する。互生し、葉柄の基部が赤みを帯びた鞘状に膨らむ。花期は7～9月。茎頂か、分枝した先端に小型の複散形花序を付ける。花は小さく、白色の5弁花で、花弁は内側に曲がる。複散形花序の下にある総苞片は線形で1～2個。

　北海道、本州中部地方以北に分布。高山のやや湿った草地や林縁に生える。草丈は20～40㎝。茎や葉には白い腺毛を密生する。ふつう根出葉は１個、葉身は長さ3～7㎝の腎円形で、掌状に7～9に浅～中裂する。裂片はさらに3～5浅裂し、先は鋭形。葉柄は長さ5～20㎝。茎葉は互生する。花期は7～8月。花は集散状円錐花序に付き、両性花で黄緑色。花弁は長卵形で鈍頭、萼片よりやや小さく、雄しべは５個、裂開前の葯は淡黄色。萼筒は基部で合着して筒形になり、長さ1.5～2㎜。萼裂片は三角形で長さ2㎜。黄緑色で花時には斜上する。

　北海道、本州中部地方以北に分布。高山帯の砂礫地に見られる。高さは30㎝。葉はやわらかく、淡褐色。花期は7～8月。穂は比較的大きくよく目立つ。雌雄性で、基部に雄花部がある。

　樹高は05.～2m。若い枝は赤味を帯びることが多い。葉身は長さ1.8-4.5㎝の広楕円～広卵形。先端に短い突起がある。葉の両面は無毛。葉の下部に1～4個の小さな鋸歯がある。花期は7月。花冠は長さ5㎜。壺形で先端は浅く5裂し、先は反曲する。花冠の色は、緑白色になり多くは赤褐色を帯びる。

　花茎の高さは20～40㎝。葉は根生し、形はアヤメのような線形で長さは10～40㎝。茎には小形の葉が1～2個付く。花期は8～9月。花茎の上に花被片が6枚の白色、時に淡紅色を帯びた花を総状に付ける。花の中心に雌しべが、その周りに花被片と同長の雄しべが6本付く。粘る。別名【ムシトリゼキショウ】。

　本州中部地方以北に分布。高山帯の日当たりが良い裸地に生育する。地下茎は太くて横に這う。茎はやや斜めに高さは20～50㎝になり，若い時は白い絹毛がある。葉は緑色でやわらかく，根生や下部の葉は長い柄がある。三回羽状に深裂し終裂片は線形になる。若い時には毛があり，花の頃には脱落する。もむと芳香が立つ。花期は7～8月。頭花は黄色で径1㎝。茎に総状に下向きに付く。舌状花がなく，花冠の筒部に毛がある。総苞は6㎜の半球形で，無毛。

　本州岡山県以北の日本海側に分布。亜高山帯の草地や谷側に生える。草丈は30～100㎝。茎は叢生し、ふつう枝を分けない。花時に下部の葉は枯れ、中部の葉は長楕円状披針形で、長さ5～10㎝。縁には鋸歯があり、裏面は白色の綿毛が密生する。花期は8～10月。頭花は細長い円錐花序につき、径2～3㎜。総苞にはくも毛があり、総苞片は３列、外片は内片の半分の長さ。