草丈は30～50㎝。根生葉と茎生葉を持つ。茎生葉は互生で茎は抱かない。葉はともに羽状に切れ込み、厚くて光沢がある。葉縁には鋭い刺が生え触ると痛い。花期は7～12月。茎の先端に径3㎝の頭状花序を付ける。花は紅紫色で、管状花の付け根に4～7枚の苞を持つ。

　白い花をつけるものを、変種シロバナハマアザミといって区別することがある。

　葉や頭花、総苞の形状には変異の幅が広く、いつも同定に困ってしまう。総苞片が8～9列あるなどの特徴がある。

　花冠は長さ3.5～4㎝の2唇形で、筒部は長く上唇が短く、下唇はやや長く先は半開して3裂する。花色は淡紅紫色だが写真のものは白っぽい。萼は鐘形で長さ7～8㎜になり、先は不等に浅く5裂して、果時には球状の鐘形になって大きく膨らんで先がすぼまる。

キバナアキギリ（黄花秋桐）

シソ科　アキギリ属

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シロヨメナ（白嫁菜）

キク科　シオン属

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　名はこの花のイメージ等とどういう関係あるのかと思っていたら、調べて「枯れた茎の根元に霜柱が出来ることによる」というので訳が分からなくなるが、「その枯れた茎に、11月から翌年の１月にかけて、ちょっと変わった霜柱が発生する。シモバシラの霜柱は土の中で発生する霜柱と違い、真っ白な幅広のリボンの様な形と色で非常に美しい。」とあるので驚いた。美しいというので、見てみたい。

ヨツバハギ（四葉萩）

マメ科　ソラマメ属

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　小葉は対生して4～8の偶数羽状複葉。花柄の先の花序に5～15の花を密に付ける。花は紅紫～青紫色で、花期により変化する。

リンドウ（竜胆）

リンドウ科　リンドウ属

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　つい最近も、道後山や深入山の山頂付近の登山道で見た印象があまりにも強いので、観察園の草むらの中から顔を出したのを見るのは、何だかつらい気持ちになる。

　よく似たツリガネニンジンがあるが、サイヨウシャジンの方が基本種である。➀花冠は細身の釣鐘型で長さ1.8㎝。➁付き出た部分の花柱の長さは4㎜、➂萼は糸状線形で長さ4㎜で先端が細く尖る、➃鋸歯のような突起物はない、等の特徴があるが、中間的なものも多い。

　花期は10～11月。ヤマジノギクの変種で、四国の南西部のみに分布し、海岸の岩場に生育する越年草。高知県内では宿毛市と大月町で見られる。茎が太く頭花が大きいのが特徴。

　先生の話を聞きもらしたか、説明板を見落としたか、今頃になって「シロバナトウウチソウ、バラ科ワレモコウ属かな」と思てみるが、よく似たものが数種あって同定出来ない。

　草丈は60～100㎝。根茎はやや太く、葉は対生し、羽状分裂で深く裂ける。花期は8～10月。茎の上部で分枝して、花茎の先端に黄色い小花を平らな散房状に多数咲かせる。1個ずつの花は径3～4㎜の合弁花で、花冠は5裂し、下は短い筒となる。花の中に、雄しべ4個、雌しべは1個ある。

　一年草、もしくは短期の多年草。茎は直立し草丈は20～80㎝。葉は線形から狭楕円形で、長さ3～8㎝。花は青紫色で大きさは7～10㎜。花期は5～８、9月。花は午前中には開花せず、晴れの日の午後から開花する。毛におおわれた果実の中に10～15個の種子を付ける。

　紀伊半島南部に固有の多年草で、山中の湿った崖等から下垂する。牧野富太郎が名を付けたジョウロウホトトギスに似て、➀葉がより細長くて光沢がある、➁花被片は黄色で内側に紫褐色の斑点があるが先の方まではない、等の違いがある。ジョウロウホトトギスの変種又は亜種とされることがある。園芸目的での乱獲などが原因で個体数が激減している。絶滅危惧種。

　世界で、宮崎県・尾鈴山にのみ自生する固有種。渓流の崖から垂れ下がるように生え、葉の付け根に黄色い花を咲かせる。➀ジョウロウホトトギス類に似るが、花は上向きに咲く。全長は50～70㎝、葉の長さは8～17㎝。➁名は、葉が茎の回りを巻くようにつながり、茎が葉を突き抜いているように見えることによる。花期は9～10月初旬。

　　参考　これは説明板の写真を撮影したもの　

　紀伊半島南部の固有種で、分布域は非常に狭く古座川中流域と串本町のみである。ただし分布域内では個体数は少なくない。花期は9月後半から10月前半。葉腋から短い円柱状の花序を立てる。花は花序に密につき、花冠は長さ7㎜で白色で、まれに淡紅色。花冠の先端は浅く4裂し、2本の雄しべが長く跳び出す。

　蛇紋岩地に生えるヤマジノギクの変種で、茎は細く紫色を帯びることがあり、高さ８０㎝ほどになる。葉は線形で無毛。頭花は2.5～3㎝で舌状花は白～淡青紫色。花期は10～11月。総苞片は２列に並び、線形。静岡、愛知、高知県に分布する。

　花期は8～10月。頭状花序は散房状、円錐状に多数が密集して付く。頭花の径は12～16㎜になり、花柄は長さ10～35㎜になり細い。総苞は長さ11～13㎜、径10～11㎜になる球形から幅の広い鐘形で、くも毛があり、基部に1列の狭卵形の苞葉がある。総苞片は8～9列あり狭卵形で、すべての総苞片の先端に淡紅紫色の付属体があって、中片と内片の付属体は円形、外片の付属体は楕円形で小さい。総苞外片は卵形で、長さは2～3㎜になる。頭花は筒状花のみからなり、花冠の長さは11～13㎜、色は紅紫色で腺点がある。

　長野、広島、高地、宮崎県に隔離分布し、山地のやや湿った場所に生える多年草。葉は3回3出複葉で➀鋸歯が深く、➁小葉の幅が長さの約半分になる等の特徴がある。花期は8～9月。絶滅危惧種。

　コマユミの品種で枝に翼があるもの。丘陵や山野に自生するが、庭木や生垣、盆栽にされることが多い。写真は果実で蒴果。秋に赤く熟すと果皮が割れて、中から橙赤色でほぼ球形をした、仮種皮に覆われた小さい種子が露出する。紅葉も美しい。

　栽培品種で、マメザクラとエドヒガンが交雑したもので、春と秋から冬にかけての二度開花する二季咲きが最大の特徴である。

　常緑で匍匐性の小低木。葉は丸く、浅く3裂。葉表は緑色で艶があるり、細かい鋸歯がある。葉は互生。果実は10月から赤くなり11～翌1月にかけて熟す。いわゆる木苺の形で食用になる。

　日本に生育するトリカブト属の中で、唯一蔓性のもの。自生するのは九州のみ。花期は9～11月。植林や土地開発、観賞や商業目的の乱獲（盗掘）によって激減中らしい。絶滅危惧種。低山地の林縁に生え、草丈は1～2m。若い個体では茎が直立する。葉は五角形で３深裂～全裂する。花は青紫色、長さ3～4㎝、頂生する散房花序に付き下から順に咲く。

　海岸の崖や砂地に生育し、主に本州の太平洋側、日本海側西部、九州、沖縄に分布する。根出葉はロゼット状となる。花期は6～11月で、花は茎の頂上に密に着く。花弁は紅紫色で長さ6～7㎜の倒3角形。

　ここで見るダルマギクは、先のダンギクとは正反対のイメージ。以前出会ったものに比べると何だか息苦しそうに感じる。潮風を受けとめ、陽光に照らされて、岩にしがみついて生きる力強さはない。植物園だから仕方ない。

　中国地方の日本海側と九州に分布し、海岸の岩上に生える。草丈は20～25㎝の多年草。茎葉はロゼット状になり倒卵状さじ形、質は厚く全縁で両面に密に軟毛がある。茎葉はさじ形で小さい。花期は10～11月。頭花は径3.5～4㎝。舌状花は青紫～白色で、総苞片は３列で先が尖った線形。筒状花の花冠は長さ6～7㎜。

　テリハノイバラの変種。日当たりのよい海岸線に多い。枝に棘を持ち、光沢のある葉を付ける。葉は羽状複葉で対生する。小葉は丸みを帯びて質は硬い。花期は6～7月。枝先に径3㎝で白色の5弁花を付ける。花後の果実は赤く熟す。

　葉は互生し、長さ5～10 cm㎝の長楕円～倒卵形。茎や葉を折ると苦味のある白い乳液を出す。花期は9～11月で枝の上部に径1.5㎝の黄色い花を固まって咲かせる。花は上向きに開くが、終わると下向きになる。

　ムラサキシキブの変種で、海岸近くの低木林に生える。樹高は2～3m。葉は大きくて厚く卵形～楕円形で先端は尾状に尖る。葉身は長さ10～20㎝。花期は６～８。葉腋から大きな集散花序を出し淡紅紫色の花を咲かせる。果実は球形で、10月下旬から紫色に熟す。

　花期は7～8月。葉腋のやや上から集散花序を出し、淡紅紫色の花を10～20個付ける。花冠は長さ3㎜で上部は4裂し、裂片は平開する。雄しべは4個、雌しべは1個、ともに花冠の外に突き出る。果実は核果。直径3㎜の球形で、美しい紫色に熟す。果実がよく付くので、栽培種などはこれをムラサキシキブとして販売していることも多い。

　主に海岸沿いに多く自生し、岩の上や崖の上などに生える。その他低地から山地の日陰などにも多い。日本では、観賞用に庭などにもよく植えられている。写真は八重咲になっているもの。

　草丈は1～2m。葉は対生し、短い葉柄を持つ。葉の形は卵状長楕円形で先が短く尖り、長さ10～18㎝。頭花は、ややまばらな房状に付き、少数の筒状花からなる。花期は8～10月頃。総苞は、長さ5～6㎜になる。白色の冠毛をもつそう果は、長さ3㎜になる。

　水湿地に生える。雌雄異株。茎は直立し高さ50〜100㎝になりよく分枝する。葉は披針形、基部はくさび形、長さ7〜16㎝。花序は穂状で長く、その先は垂れ下がる。花被は白色、5裂して長さ3〜4㎜、小花柄は3〜4㎜。雌花では花柱が花被より長く、雄花では雄しべが花被より長い。花期は8〜11月。

　中国原産で1940年頃に移入されたもの。雌雄異株で、雌木だけでも果実は付くが、それだと熟す前に落ちてしまう事が多い。名は、実が落ちたあとに残る萼が、羽根突きの羽根の形をしていることによる。実は3～5㎝と小さく、形がよいので、盆栽に仕立てると美しいが、渋くて食用にはならない。

　古い時代に中国から入ってきた帰化植物。自生種も民家に近い山道等に多い。花色は赤紫色であるが、近年、交配品種が市販されるようになり、花弁数が少ない品種や白色の品種が多く栽培（販売）されて混乱が見られる。写真は、その中間的なものと思われる。近縁のアネモネなどと同様、プロトアネモニンを含み有毒。乳液に触れるとかぶれを引き起こす。

　1973年に新しい種類として発表されたベンケイソウ科の多年草。長さ30cmほどの茎に、多肉質で丸い葉が3枚ずつ輪生し、その先端に星形でピンク色の花が数十個集まって付く。花期は10～11月。ミセバヤは古語で「見せたい」の意味で花や葉の美しさに由来する。エッチュウは富山県の古い呼び名「越中」の意味で、富山県原産であることを示している。

カラスウリ（烏瓜）

ウリ科　カラスウリ属　

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　雌雄異株。花期は7〜9月。日没後から開花する。雄花の花芽は一ヶ所から複数付き、数日間連続して開花する。雌花の花芽は、おおむね単独で付くが、個体によっては複数付く。花弁は白色で主に5弁（4～6弁も）で、やや後部に反り返り、縁部が無数の白く細いひも状になって伸び、径7〜10㎝のレース状に広がる。花は翌朝、日の出前には萎む。

チャノキ（茶の木）

ツバキ科　ツバキ属

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　原産地は中国又は不明。栽培の他、野生化したものが広く分布。常緑の低木で、野生では7～10mにもなるが、茶の生産のために栽培するときは低木仕立てで、低く刈り込まれる。花期は10～12月初で、白い5花弁の花が咲く。花は新枝の途中の葉柄基部から1つずつ付き、短い柄でぶら下がるように下を向く。花冠は白く、径2～3㎝、多数の雄しべが付く。

　葉は対生し、葉柄は長さ0.5～3㎝になる。葉身は卵～狭卵形で、縁には大型の欠刻状の鋸歯があり、基部は広いくさび形またはやや切形となる。花期は8～10月。花は淡紅紫色で、茎の先端の葉腋に段上に多数集まって、輪散花序になって付く。萼は筒状の鐘形で長さ15～18㎜になり、5裂して裂片の先は刺状に鋭くとがり斜めに開く。

　南米のアマゾン川流域に生育するが、日本では植物園で栽培されることが多い。花は大型で径30㎝ に達する。夕方から咲き始め、初めは白色であるが翌日には淡紅色に変化する。コガネムシ科の甲虫によって送粉される。強い匂いに誘引されて1日目に訪花したものが花に閉じ込められ、2日目に花粉をつけたものが放たれる。

　北海道から茨城県の主に太平洋側に分布。（青森県では一部日本海側に）多年草。花期は9～11月。草丈は10～50㎝、頭花の径は4～5㎝。舌状花が白色、筒状花が黄色の点や生育する場所までハマギクに似るが、小型で属も異なる。