日本全土に分布。山地のやや湿り気のある場所に生育する。地下に短い地下茎と太く絡まりあった根から成る塊があり、花が咲く以外にはその姿は地上では見られない。花期は4~8月。地下から花茎を伸ばし、最大で15㎝ほどまで伸びる。色素はなく全体が透けた白色だが、花が咲くと柱頭は紺色である。茎には鱗片状の葉を多数付ける。花茎は多数が集まって出る。枝分かれせず、先端に一輪の花を付ける。花は横からややうつむきに咲き、全体は円筒形。先端がやや広がる。やはり白だが、若干赤みを帯びることもある。花の先端からは雄しべと雌しべの先端が見える。雌しべの先端は円形でやや平たく、青みを帯びるのが際立って見える。マルハナバチなどが訪花して受粉に与る。花期が終わると地上の植物体は黒く変色し、液果をつける。モリチャバネゴキブリとは相利共生の関係にあり、果肉を提供する代わりに種子を散布する。