標高　1591m　

4時起床。5時15分「戸倉」発。     5時40分「鳩待峠」着

小休憩。

　小葉は長さ2.5～3.5cmの扇形で、葉の先は2～3中裂し、各裂片はさらに2～3浅裂する。葉の表面は緑色、裏面は粉白色。茎は高さ30～70㎝。茎につく葉は上部では柄がなく、1回3出複葉になる。花期は6～8月。茎の上部に径3～3.5㎝の花を下向きに付ける。萼片は5個で花弁状になり、狭卵形で紫褐色になる。萼片の内側に花弁5個が互生し、黄色で長さ1.2～2.5㎝になるが、基部はうしろに長く伸びて距になる。距は紫褐色で、やや内側に弓状に曲がり、先は徐々に細くなり先端は小球状になる。雄しべは先熟で多数あり、中心部は退化した膜状の仮雄しべとなって雌しべ群を取り囲む。雌しべは5個ある。　

　草丈は30～70㎝。茎の下部には褐色の縮れ毛が生える。葉は互生。茎の中部に付く葉の葉身は、長さ8～10㎝の三角状ほこ形～扁五角形で5浅裂し、両面に縮れた毛が生える。先端はとがり、基部は心形から切形、縁には大小不ぞろいの鋸歯がある。花期は8～10月。頭状花序は円錐状又は総状に斜上して付き、すべて両性の筒状花からなり、筒状花は紫色をおびる。頭花は6～10個の筒状花で構成されており、花冠の長さは7㎜になる。

　根出葉は5枚の小葉からなる掌状複葉で、葉柄は50㎝に達する。小葉は倒卵形で先端が3～5浅裂する。花茎の高さは1mほどで、短い葉柄をもった茎葉が数個互生する。花期は6～7月。先端に円錐状の花序を付ける。花弁はなく、花弁にみえる萼裂片は長さ2～4㎜で、ふつう5～7個あり、はじめ緑白色で、のちに白色に変わる。雄蕊は長さ3～4㎜で8～15個あり直立する。花柱は長さ1.5～2.5㎜になり、2個あり、花時に直立する。

林内から樹間を通して至仏山方向を見る。明るい陽光が降り注いでいる。

　草丈は1～2m。全体によい香りがある。茎は中空の円柱形で太さ4～5㎝。芽生えのときから緑色をしている。葉は長めの葉柄がついて茎の節ごとに互生し、2回羽状複葉で三角形をしており、全体の長さは1 mにも達する。小葉は卵形で細かい毛があり、縁に鋸歯がある。花期は8～9月。茎の上部に球状の大きな散形花序を多数付け、柄がある径3㎜の白色もしくは薄緑色の小さな花を多数咲かせる。花弁は5枚。上部は両性花、下部は雄花となる。雄しべが5本、下位子房に5本の花柱がある。果実は、秋に径3㎜の球状の液果が実り、熟すと黒紫色になる。

　山地や深山のやや湿った草地、林縁に生育。茎の高さは40～120㎝になる。根出葉は長い葉柄があり、葉身はフキに似て腎円形で径30～40㎝になり、縁は鋸歯状になる。茎に付く葉の葉柄の基部は広くふくれて茎を抱く。花期は5～8月。茎の上部に散房状に5、6個の黄色い径5～8㎝の頭花を付ける。舌状花は10個ほど。写真➂➃は2016.08.10に、➄⑥は2009.08.09に撮影したもの。

　ここを通るたびに、14年も前にツアーで現地を訪れた時にガイドさんが「これがミズバショウですよ」と言われ、「これが？」と驚いたことを思い出す。葉は大型化していて、今から思えば、まさにバショウに似ている。花期は高地で5～7月とされているが、その環境で大きく異なる。当地では6月末までに訪れなければ盛期の花には出会えないようだ。

　亜高山～高山帯下部の草地、林縁に生育する。草丈は50～150㎝。茎は上部で枝を分け、無毛。葉は３回羽状複葉で、小葉は6～15㎝の長楕円形で、幅は細く先が尖る。葉柄はふくらんで袋状になる。裏面脈上に毛がある。花期は7～8月。花は大きな複散形花序となり、白色の小さな花を多数付ける。シシウドに似るが、葉が一層広く、小葉は細くて長く、裏面脈上にしか毛のないことなどが異なる。

　本州の中部地方以北に分布。山地の上部から亜高山の針葉樹林内に生育する。同属のオオバタケシマランと同時ような環境、同じ場所に生育することが多い。茎は高さ20～50㎝になり、ふつう2枝に分かれる。葉は互生し、長さ4～10㎝の卵状披針形で、同属のオオバタケシマランと違い、基部は茎を抱かない。花期は6月。葉腋から関節がない花柄を伸ばし、1個ずつ淡紅色の花を付ける。花被片は6個で長さ3㎜になり、基部から平開して先端は反り返る。雄蕊は6個ある。果実は液果で径7㎜の球形になり、赤く熟す。

7時10分「山の鼻」着。10分間の小休憩。水分（茶）確保。

尾瀬山の鼻ビジターセンター

分岐を右折　尾瀬ヶ原・牛首方向へ　2.2㎞

　草丈は50～130㎝。茎は直立して、４稜があり無毛、節間は葉より短く、基部は紫色を帯びる。葉は対生し、披針形で長さ5～10㎝。先は尖り、基部は心形で半ば茎を抱き全縁。質はやや厚く、多くの明点が入るが黒点はない。
　花期は7～9月。花は枝先に２出集散状に3～15個付く。花は黄色で径4～6㎝、花弁は5個、長さ2.5㎝の長楕円形で先が曲がる。雄しべは約80個で、長さ1.5㎝で、５束にまとまる。花柱は長さ7㎜、全長の１/３～２/３の高さまで合着し、先は反り返る。　

　全国に分布。山野の日当たりのよいやや湿った所に生育する。草丈は30～50㎝。茎は1本、または2～3本が叢生、直立して分枝し、無毛。葉は長さ3～5㎝で対生し、広披針形で、基部は茎を抱き、先に向かって次第に狭くなる。密に黒点があり、縁に黒点が並ぶ。花期は7～8月。花は集散花序となって多数付き、花弁は倒卵形で黄色、径1.5～2㎝。花弁と萼片には黒線があり、縁に黒点が多い。オトギリソウの仲間は同定が難しく、花弁や萼、葉の黒点や明点などを確認しないと正しく判断できない場合が多い。尾瀬には、オトギリソウ、コケオトギリ、シナノオトギリ、イワオトギリ、サワオトギリなどが記録されていて、どれもよく似ているため同定は難しい。

　全国。平地や山地の湿地に生育する。植物体は叢生する。稈(かん)は高さ1〜1.5mで硬く、横断面は鈍3稜形。基部の鞘は密に稈を包む。葉は長さ20〜40せんち。花期は8～10月。花序は1〜5個、頂生および側生し、数回分岐し、多数の小穂を密に付ける。花序枝はざらつく。苞葉の葉身は葉状。小穂は1〜5個ずつ集まって付き、長楕円形。　

　北海道、本州中国地方以東に分布。草丈は１～２m。茎は直立して稜がある。葉は互生し、奇数羽状複葉で頂小葉は大きく、円～扁円形、径15～25㎝で、掌状に３～５中裂し、基部は浅い心形、縁に重鋸歯がある。葉柄は長さ5～12㎝。托葉は長さ1.5～4㎝、草質で緑色、やや歪んだ卵形、縁には欠刻状の鋸歯がある。花期は6～9月。花は茎の先に緩い散房状花序になって多数付き、両性で径6～8㎜、花弁は4～5個、白～淡紅色、倒卵状円形で、長さ2～3㎜。萼は4～5個、卵～広卵形で鈍頭。果実（痩果）は長楕円形で長い柄があり、長さは4～7㎜。